「終活」という言葉が普及するのに合わせ、クローズアップされてきた「生前整理」。読んで字のごとく、生前に自分の持ち物を整理整頓しておくことです。では具体的にいつ、どんなことをしておくと良いのでしょうか。
元気なうちに始めるのが肝心
始めるなら、まだ自分が元気なうち、動けるうちに始めるのが一番大事なことです。どんな人も、いつ、どうなるかは全くわからないからです。入院して自宅に戻れなくなったり、判断能力がなくなってしまったりしてからではできない事がたくさんあります。荷物を整理するには、ある程度力もいるし、体力も使います。家族に話して、休日などに来てもらって一緒にするのもいいですね。
まずは財産の整理から
真っ先にやっておきたいのが、財産を把握しておくこと。いろんな銀行に預けてあるお金や定期預金、ローンがあるならその残高など…自分にはいま総額どのくらいの財産があるのか、なんて実は知らない人が多いと思います。それを目録にしておくと、一目でわかって安心です。
預貯金 | 銀行名、支店名、口座番号、残高 |
有価証券 | 証券会社名、支店名、銘柄、株式番号、数量、名義人 |
不動産 | 所在地、面積、名義、現在の状態など |
保険 | 保険の種類、保険会社名、保険金額、掛け金、受取人氏名 |
負債 | 種別(住宅ローンなど)、残額、毎月返済額、完済予定年月日 |
その他 | 自動車、美術品や貴金属、仮想通貨等 |
家族はよくわからないけど、自分は価値があるのを知っている持ち物など、気になるものは記入しておくと良いでしょう。近頃は仮想通貨などを保有している場合もあります。仮想通貨は相続財産になりますので、その情報にもアクセスできるよう、取引所の情報やアプリのID、パスワードなども記載しましょう。
ポイントは相続財産に入るの?
残念ながら個人で貯めたポイントは、「会員死亡時に解約」となるため、誰かにあげることはできません。でもANAやJALのマイレージについては相続可能です。6か月以内に手続きをとることが必要となりますので、これについての情報も記載しておくといいかもしれません。
もし、「この財産をこの人に渡したい」などの希望がある場合は、遺言書を作成しておきましょう。遺言書には決まった書き方があり、それにのっとって作成しないと無効とされることがありますので、決まりを守って作ることが大切です。
不用品を片づけましょう
押入れの中、クローゼットなど収納の中を一度出し、いるものといらないものに仕分けましょう。よく見てみると、もう使わなくなったものをまた箱に戻してしまってあったり、着る事のない服がとってあったり。そういうものは、思い切って処分しましょう。大量の食器も、押入れにぎっしり入っている布団も、よく使っているものだけを吟味し、数量を減らすとすっきりします。
捨てる前に一度買取査定をお願いしましょう
「こんなものは誰も必要ないだろう」と自分で判断して捨ててしまう前に、一度買取の査定に来てもらい、見てもらうと良いでしょう。意外なものに値段がついたり、思わぬ高値で買い取ってもらえることがあるかもしれません。ゴミ代もかからないし、荷物も減るし、もしかしたら臨時収入になるかもしれない「一石三鳥」の方法です。
※向こうから電話をかけてきて「不用品はないか」と尋ねてくる所には頼まない方がいいでしょう。自分で、信頼できるお店を見つけて電話してください。
一気に片付たい場合はぜひご依頼ください
以前生前整理をご依頼くださったお客様がいました。ご主人をなくし、その遺品も含めていらないものを整理してすっきりしたいというご意向でした。ところが不用品はもちろんのこと、その方は食器棚、ダイニングセットやベッド、テレビまですべて処分したのです。最後は大きなカーペットをはがして、作業は終了。部屋の中はほぼ何もなくなり、がらんとしてしまいましたがお客様は本当に満足したご様子。「さっぱりしたわ」と笑っておられました。
大きな食器棚も、立派なダイニングセットも、使う人が私だけなんだからもう必要ない。その潔さに感服しました。
タンスが必要なくなった、ベッドをやめて布団にしたい、など重たい家具を片づけたい場合は、まとめてご依頼ください。不用品も合わせて回収いたします。